万年青は、文政年間 (1818~29) から流行し、なかでも小万年青(コオモト) と呼ばれる小型品のうち、葉型や斑に変化があるものがもてはやされました。
この資料は天保3年 (1832) に江戸蔵前の八幡社で開かれた小万年青の展示会に際して刊行された刷り物で、各帖とも15品が描かれています。美しい鉢も見どころのひとつで、当時は鉢も大事な鑑賞の対象でした。
幕末~明治時代の大名、華族・水野忠暁は小万年青栽培に熱心であり同好者を誘い持寄展示会を開催、その出品の中から銘品を自らを撰し、当時植物を画かせたら天下一品と称せられた関根雲亭が描いています。
水野忠敬//編,関根雲停//画『小おもと名寄』〔1〕,〔天保3 (1832)〕.
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/128674
水野忠敬//編,関根雲停//画『小おもと名寄』〔2〕,〔天保3 (1832)〕.
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1286748
水野忠敬//編,関根雲停//画『小おもと名寄』〔3〕,〔天保3 (1832)〕.
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1286749
水野忠敬//編,関根雲停//画『小おもと名寄』〔4〕,〔天保3 (1832)〕.
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1287080
水野忠敬//編,関根雲停//画『小おもと名寄』〔5〕,〔天保3 (1832)〕.
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1287081