著者の峰岸正吉(生没年未詳)は大坂難波の神官で、当時の朝顔栽培の重鎮です。
江戸時代中期から後期にかけての大坂の浮世絵師・丹羽桃渓、三木探月斎が画いています。
原本に「ちやうせんちんか あさがおしう」と振仮名があるが、「朝鮮」は地名ではなく、「朝、鮮やかな」の意味と思われます。
本書は166品のアサガオの花・葉の形状と色を記し、うち40品の彩色画を載せて、文化12年(1829)2月に刊行されましたが、書肆間で揉め事があり、大坂本屋仲間の決定で本書は販売停止・出版許可取消となりましたが、やがて和解が成立、『牽牛品類図考』と改題して、同年7月に刊行し直されました。このとき、凡例と本文が多少変えられ、図数が41となったようです。