浮世絵師・北尾派の祖である北尾重政(元文4年(1739)~文政4年(1820))画の花鳥絵本。
重政は、美人画・風景画にすぐれ、山東京伝・曲亭馬琴らの戯作の挿絵も多く書・俳諧も嗜好していました。
本書は、模写を基本とした絵本で、狩野派などの花鳥画巻や舶載、和刻の画譜類を手本にしたと考えられています。『詩経』に所出の鳥や草木を中心に据え、「柀に文鳥」「戎葵に白頭翁」「菫菜 砕米菜 雲雀」など、漢名と和名両方を挙げながら、草花と鳥類をバランスよく描いています。
花鳥写真図彙 初・2編 各3巻
北尾重政 画『花鳥写真図彙 初・2編各3巻』,和泉屋市兵衛[ほか2名],文化2-文政10 [1805-1827].
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2533265